茨城県のほしいも情報 〜ほしいもをイモっと楽しむイモ知識〜

茨城県は、ほしいも生産量・産出額全国第1位!

茨城県を代表する特産品「ほしいも」。その全国シェア率はなんと9割以上を誇ります。
明治時代後期に、現在のひたちなか市の地域で始められたといわれる茨城県のほしいもづくりは、原料となるさつまいもの生育に適した土壌や、冬場に雨が少なく海風の吹く気候風土が乾燥の工程に向いていたことなどから、全国へ誇る特産品へと発展していきました。
おいしくて栄養価も高い、自然の恵みがいっぱいのほしいもの魅力をたっぷりとご紹介します。

あなたはどっち派!? 「平干し」×「丸干し」

定番の味「平干し」

平干し

ほしいもの定番といえば、さつまいもをスライスして乾燥させた「平干し」です。リーズナブルで扱いやすく、そのまま食べても品種により異なる歯応えを楽しみながらおいしく食べることができます。
また、オーブントースター等で少し加熱すると、グッと甘みが増し、焦げ目がつくまで加熱したり、その上にバターやマーガリンを乗せてみたりと、おいしい食べ方もさまざまです。

プチ贅沢な「丸干し」

丸干し

蒸した原料さつまいもをスライスせずに丸々干した「丸干し」は、平干しよりも少しリッチなほしいもです。平干しに比べ厚みがある分、乾燥にかける期間が長くかかるため、生産量は平干しよりも少なく、価格も少し高めです。しかし平干しよりも、おいも本来の甘さと柔らかさを楽しむことができます。プレゼントや特別な日にいかがでしょうか。

原料のさつまいもも種類が豊富

ほしいもの原料となるのはさつまいもですが、その品種はさまざまで、品種によってほしいもになったときの歯ごたえや味、色味などが異なってきます。
ここでは、ほしいもの原料となるさつまいもの代表的な品種をご紹介します。

玉豊
玉豊

名前の通り、玉のような形が特徴。スタンダードな品種で生産量も多い、昔ながらの定番の味です。

いずみ
いずみ

成長に手間がかかるため、生産量が少ない希少品種です。粘り気が強く、コクのある味わいが特徴。

みつき
みつき

水分を多く含み、食べやすい品種です。蜜のような甘さがあることが名前の由来といわれています。

玉乙女
玉乙女

さっぱりした味で食べやすく、甘さも控えめ。ほしいもにしたとき見た目もきれいに仕上がります。

紅はるか
紅はるか

さまざまな土地や気候に適応して育ちます。甘みがあり、ほしいもだけでなく焼きいもとしても人気。

ヘルシーレッド
ヘルシーレッド

ニンジンとかけあわせたため色味がややオレンジ色っぽい品種。酸味が強くベータカロチンが豊富です。

紫

天然の色素アントシアニンを含んだ紫色の品種です。甘みは少なく、ねっとりした食感が特徴です。

紅姫
紅姫

安納(あんのう)いもとして知られている品種。甘くて水分が多く、ねっとりとした食感が特徴です。

ほしいもができるまで

ほしいもは、地域によっては「乾燥いも」とも呼ばれています。その名のとおり、原料のさつまいもを乾燥させて作るのですが、昔ながらの伝統の製法である天日干しと、工場内で品質管理しながら乾燥させる方式があります。ほしいもの製造工程の一例をご紹介いたします。

step1
STEP 1洗う

原料のさつまいもを洗い、サイズごとに分けてコンテナへ詰め込みます。寒い時期に収穫されたものはしっかり糖度がのっていますが、早期に収穫された芋は冷蔵室で保存しておき糖度を引き出しておきます。

step2
STEP 2ふかす

コンテナをふかし機へ入れ、さつまいもをふかします。ふかす時間が重要なポイントのひとつ。ふかしが足りないと柔らかく仕上がりませんが、ふかしすぎても甘みが抜けてしまうのだそうです。

step3
STEP 3皮をむく

ふかし終えたさつまいもは作業室へ運び込まれ、次々と皮をむかれていきます。ふかしたての熱々のさつまいもですが、スピーディーに無駄なく皮をむく様子は、まさに熟練の技です。

step4
STEP 4スライスする

平干しの場合は、ピアノ線を張ったところにスッとさつまいもを通してスライスしていきます。出来上がりの際に差が出ないよう、なるべく同じ厚みにスライスするのも技術です。

step5
STEP 5乾燥させる

棚に並べ、乾燥機で乾燥させます。昔ながらの天日干しは天候や気温に左右されるため管理が難しいのですが、工場内で機械による管理をすることで、短時間で安定した乾燥を実現します。

step6
STEP 6品質チェック

水分を測定し、乾燥具合を確認します。ねっとりとしたやわらかい食感のほしいもは乾燥具合の判別が難しいのですが、勘に頼らず、ちょうどよい、おいしい仕上がりをキープしています。

step7
STEP 7パック詰め

乾燥を終えたほしいもをパックに詰めて完成です。ほしいもづくりは例年9月頃に始まり、12月にピークを迎え翌年の7月頃まで続きます。ほしいもは保存食として優れていますが、できたてはやはりおいしいものです。

 

天日干し
天日干しも健在

昔ながらの天日干しで製造する生産者もまだまだ健在です。平干しの場合は1週間程度、丸干しの場合は2週間程度、ゆっくりじっくりと太陽の下で乾燥させるこの製法は、一枚一枚裏返したり、雨が降れば移動したりと何かと手がかかり大変でもありますが、生産者のこだわりと愛情が詰め込まれています。

令和生まれの聖地「ほしいも神社」

ほしいも神社
ほしいも神社(ひたちなか市)

茨城県内でも特にほしいも生産量の多いひたちなか市には、黄金の鳥居が立ち並ぶ神社があります。これこそが、令和元年に創建された話題の新宮「ほしいも神社」です。
鳥居の金色はほしいもをイメージした色で、神社のシンボルマークの星形も、「ほしいも」の最初の2文字からとったもの。
参拝すれば「ホシイモノ(欲しいもの)は総て手に入る」という、ご利益があるのだとか。ほしいも好きは一度は行ってみたい、まさにほしいもの聖地です。

ほしいも神社公式サイト

令和生まれの聖地「ほしいも神社」

ほしいも神社
ほしいも神社(ひたちなか市)

茨城県内でも特にほしいも生産量の多いひたちなか市には、黄金の鳥居が立ち並ぶ神社があります。これこそが、令和元年に創建された話題の新宮「ほしいも神社」です。
鳥居の金色はほしいもをイメージした色で、神社のシンボルマークの星形も、「ほしいも」の最初の2文字からとったもの。
参拝すれば「ホシイモノ(欲しいもの)は総て手に入る」という、ご利益があるのだとか。ほしいも好きは一度は行ってみたい、まさにほしいもの聖地です。

ほしいも神社公式サイト

ほしいもについてくわしくは「茨城を食べよう」サイトもご覧ください。