茨城県北ジオパークトレッキングで5億年の旅に出よう!!ジオパークトレッキング
悠久なスケールを持つ袋田の滝
日本三名瀑の一つに数えられている袋田の滝(大子町)。「袋田の滝」の周辺にはたくさんのトレッキングコースがあります。 四季折々で景色が異なり、約1000年前(平安時代)の歌僧・西行は「季節ごとに来なければその魅力はわからない」と述べました。
1000年前とはかなり古い話と感じるかもしれません。しかし、それがつい最近のことに思えてしまうほどの悠久なスケールが、この袋田の滝にはあるのです。
袋田の滝は1500万年前の地質
1500万年前、この辺りは海底にあり、活発な噴火を繰り返していました。それが長い年月をかけて陸地化し、川の流れで浸食され残った部分が滝になりました。 そして、火山前線は現在の栃木県西部の辺りまで移動していきました。
袋田の滝の岩肌は、黒くてヒビだらけですが、これが海底火山の断面の証拠なのです。当時は海底だったというから驚きです。
このように自然環境を理解し、知的好奇心を刺激しながら観光するのが、「ジオパークトレッキング」です。 中でも月居観音、生瀬滝、月居城跡を探索するコースは一般的。袋田の滝も袋田温泉も楽しむことができます。
ジオパークとは何?
「ジオパーク」という言葉は、最近少しずつ知られるようになってきました。大地や地球活動の遺産を主な見所とする自然公園のことです。ユネスコの支援のもと、世界ジオパークネットワークおよび日本ジオパークネットワークが推進しています。袋田の滝を含む茨城県北ジオパークは、2011年に日本ジオパークに認定されました。いずれは世界ジオパークを目指して活動が続けられています。
インタープリターがていねいに解説
1500万年前の地質と言われれば、「袋田の滝」を見る目もこれまでとは違ってきます。巨大なスケール。悠久の歴史を感じることができます。とはいえ、専門知識がない人にとっては、そこまで思いが至らないと心配でしょう。でもご安心ください。茨城県北ジオパーク事務局、なかでもジオパーク化を推進してきた茨城大学理学部の天野一男教授は、こうしたことを解説してくれる「インタープリター」と呼ばれるボランティアを養成。ジオパークの楽しさ、それによる観光促進を目指してさまざまな活動を行っています。
茨城県北ジオパークのジオサイトは現在15あり、うち6つは観光地のためアクセスが便利でオススメ。貴重な地層や化石を見ることができます。ジオパーク化を推進してきた、茨城大学理学部の天野一男教授は6つの地域について、「水戸・千波湖は250万年前、袋田の滝(大子町)、五浦海岸(北茨城市)は2000万年前、花貫渓谷(北茨城市)、平磯海岸(ひたちなか市)は2億4000万年前、日立は最も古く5億年前の地質です。日立で鉱石が多く採掘され、産業の町になった理由がよくわかります」と解説します。ジオパークトレッキングは、人類の歴史が大地に育まれたことを確認できる旅。そして、それぞれの観光地が壮大な時間軸でつながっていることを実感できる旅なのです。
地質や化石の知識がなくても大丈夫。茨城県北ジオパーク推進協議会のサイトで「地質観光まっぷ」をダウンロード。それを片手にトレッキングしたり、スマホからサイトを見ればよくわかります。また、現地にはインタープリターというガイドもいます。
5億年の旅に出かけてみませんか?
すでに観光地として有名な袋田の滝と五浦海岸、この2つに関連性があるなんて想像もできないと思います。しかし、これらは同じ2000万年前に形成された地質。各地のインタープリターは、観光客にそうした関連性を説明し、それぞれのジオサイトに興味を持ってもらうように努めています。各地に点在するジオサイトは、JR水郡線、JR常磐線、ひたちなか海浜鉄道の沿線にあるため、電車でのアクセスも便利。ジオパークトレッキングで5億年の旅に出かけてみませんか。
問い合わせ先 | 茨城県北ジオパーク事務局(茨城大学社会連携課) |
---|---|
電話番号 | 029-228-8825 |
こちらの施設でも体験ができます(予約制)
アウトドアカルチャーショップ ボンズ | 〒312-0045 茨城県ひたちなか市勝田中央1-2win-winビル106 TEL 029-219-7219 |
---|---|
日帰りトレッキング5,000円〜 スタンドアップパドルボード体験会(約2時間)5,250円〜 |
|
ジオネット常陸太田 | 〒313-0013 茨城県常陸太田市山下町949-9(常陸太田市観光物産協会) TEL 0294-72-8194 |
竜神峡ジオガイド、無料(4人以上で申込を) |