湖上に吹く風を受け、霞ヶ浦で「鳥になる」ヨット
大自然の中での開放感
海岸線が長く、大きな湖も抱える茨城県には、大小合わせて20ヵ所弱のマリーナがあります。究極のマリンスポーツといっても過言ではないヨットですが、そのヨットを楽しむには恵まれた環境にあるのがここ茨城県です。知力と体力を頼りに、風だけを動力に進む…。大自然の中での開放感、一体感。加えてスピード感と爽快感。これらが、他のスポーツの中でも抜きん出ている特長といえます。
風を操って飛ぶ鳥
今回取材に協力をいただいたラクスマリーナは、数あるマリンスポーツの拠点の中でも、茨城を代表する歴史のあるマリーナの一つです。スポーツとしてのヨットを楽しむ人々にとって、波の色、向きなどを素早くキャッチし、風を読み、風をとらえ、困難を克服し、ゴールに到達したときの充実感こそが醍醐味なのだそうです。
初心者はアクセスディンギーで
とはいっても未経験者にとっては、ちょっと敷居が高いのがヨット。ラクスマリーナでは、「アクセスディンギー」という、ユニバーサルデザインの小型ヨットに乗ることができます。「まったく経験のない人でも、短期間の訓練でセーリングできるように工夫され、設計され、建造されている」ヨットです。マストの上には風見の旗が掲げられ、風向きは一目瞭然、操作は簡単、安定性も抜群です。
琵琶湖に次いで国内第2位の湖面積を誇る霞ヶ浦。ここにあるのが水陸で150艇のヨット艇置を有するラクスマリーナです。ラクスはラテン語でレイクを意味し、大きな湖ならではのマリンスポーツの楽しみ方が用意されています。湖は海よりは安全性が高いこと、JR土浦駅から歩いて行ける利便性の良さ。こうした特長もあって、「バリアフリーマリーナ」としての取り組みが充実していることがその一つです。これは、障害のある人にとってはもちろん、初心者や高齢者にとってもマリンスポーツに触れるチャンスがたくさんあることを意味します。さらに、霞ヶ浦沿岸には数多くの漁港が存在しますが、それらの漁港に立ち寄りながらクルージングを楽しむことができるのもここの特徴です。
アクセスディンギーを体験してみました。前抜きに座り、帆は1枚、その帆を制御するメインシート(ロープ)を左手に持ち、右手でラダー(舵)を動かすジョイスティックを操作。ジョイスティックを進みたい方向に倒せば、艇はそちらに進むように工夫されています。
まとめ
霞ヶ浦という素晴らしい自然を、味わい尽くす観のあるヨット。今回はアクセスディンギーで、ヨット歴20年、元国体選手の加固さんに隣に座ってもらい、「ランニング」、「タック」や「ジャイブ」を、味わうことができました。風を感じながらメインシートを加減し、体重移動も織り交ぜながらジョイスティックで行きたい方向に行く!つまり艇と一体になって湖面を進むことの、ほんの一端を体験したことになります。本当に自分ひとりでできるようになったら爽快に違いない、そんな実感を胸に、マリンスポーツへの第一歩を踏み出しました。
所在地 | 茨城県土浦市川口2-13-6 |
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問い合わせ | TEL 029-822-2437 |